調剤事務になりたいと思った時、通信講座を選択される方も多いですねよ。私の勤める薬局でも通信講座で資格を取得された方が活躍されています。
CMやスーパーの片隅おいてあるカタログで知ってはいるけど、結局、どれを選べばいいのか?
今回、現役調剤事務の目から、際に現場で役に立つ通信講座はどれなのか、忖度一切なしでまじめに分析してみましたので、これから調剤事務をやってみたいという方は、ぜひこの記事をご活用ください!
通信講座の特徴
受講期間
2か月~半年前後(少ないですが1年というものもあります)
費用
4万~5万円前後
メリット
- 自分のペースで好きな時間に好きな場所で勉強できる
- 小さな子供がいても自宅で勉強することができる
- 人に会わなくてもいい
- 自分がわかるまでマイペースで勉強しやすい
- 費用が抑えられる
デメリット
- 自分できちんと学習習慣をつけなくてはならない
- 自宅で勉強する場合は集中しにくい場合がある
- クラスメイトなどの仲間ができない
- 講師に直接会って質問できない
ユーキャン
費用 39,000円(税込み)分割も可
- メインテキスト:3冊
- 副教材:薬価基準と点数早見表・接遇マナーハンドブック・添削課題関係書類ほか
- 添削:あり
- 質問:あり
- 標準学習期間:3ヵ月(受講開始から6ヵ月まで指導可)
通信講座といえば、ユーキャンというくらい王道中の王道ですよね。近所のスーパーでもカタログをよく見かけます。
この講座では調剤薬局事務検定の合格をめざしたカリキュラムが組まれています。テキストもカラーで見やすく、スマホを使ってゲーム感覚で学習できるところも人気が高いです。
個人的な感想としては、接遇ハンドブックは必要なのかな?という感じ。あとはやはり価格が安くないですよね。
キャリカレ
費用 36,400円 25,480円(クリスマスキャンペーン価格)
- メインテキスト:4冊
- 副教材:ホスピタリティマインド・面接合格ガイド・添削問題
- 添削:あり
- 質問:あり
- 標準学習期間:2ヵ月(700日間長期学習サポートあり)
こちらも最近ぐっと人気が伸びてきている講座です。今や人気ナンバーワンの講座かもしれません。
評価ポイント
キャリカレの売りはなんといっても資格取得後に就職をあっせんしてくれるキャリアコーディネートサポートという独自のサービスがあるところです。せっかく資格をとっても仕事に就けないと何のために講座費用を払ったのかわかりませんよね。ユーキャンなどの多くの講座が資格の取得をゴールにしているのに対してこちらは、調剤事務になるというところをゴールにしています。
また、キャリカレは最小の勉強で最短の合格をめざすというスタイルです。だからテキストの内容もかなり厳選されており、講座費用も他社と比べてかなり良心的な設定になっています。(キャンペーンが年中実施されていて定価の30%引きがデフォルト価格のようになっています)
テキストに関しては必要最低限のことを網羅していると思います。ただ、本当にはじめて勉強される人にとってはまだわかりにくいかなという箇所も何点かありました。まあ、これは、質問サービスがあるので補えるとは思います。
ホスピタリティマインドという冊子に関してはなくてもいいような気がしました。ホスピタリティについては医療だけでなく、サービス業に携わる人間は一読しておいてそんはないでしょう。ただ、それよりも、調剤事務業務の一日の流れのようなものをマンガで紹介してくれた方が、実際の業務をイメージしやすいかなというのが私の感想です。
日本医療事務協会
費用 32,780円(税込み)
- メインテキスト:4冊
- 添削:あり
- 質問:あり(回数無限)
- 標準学習期間:3ヵ月(受講有効期間最大1年間)
日本医療事務協会は、その名の通り、医療事務に特化した講座がたくさん開かれています。また、講師から直接、学ぶことのできるスクールも開講されているので、これからの人生、医療事務で食べていくぞ!と、いう本気の方にぴったりだと思います。
個人的にここの講座の一番最大のウリは、オプション的になりますが、調剤薬局事務コンピュータ講座があることです。これは、めちゃくちゃすごいと思います。調剤事務の仕事は、専門的なレセコンを使えないとはじまらないんですが、専門的なだけあって、家で練習しようと思ってもできないんですよね。タイピングソフトの様にネットにもないので、調剤事務になった当初、どれだけ家でレセコンの練習をしたかったことか。
でも、この講座なら、パソコンにソフトをインストールして自宅のパソコンで学習できちゃうんですよね。くどいですが、これ地味にめちゃくちゃすごいと思います。面接に受かってからでも、絶対、役に立つと思います。
もし今、私が医療事務の資格を取るならば、通信講座を選ぶと思います。やはり小さい子供がいる身としては、学校に定期的に通うというのは現実問題難しいですし、費用もできるだけ抑えたいからです。
もちろん長く続けるならばある程度先行投資をした方がいいのはわかっているのですが、お金を稼ぎに行きたいのに、その前にまとまった出費があるというのはどうも納得がいかないというか、できるだけ抑えたいと思ってしまうんですよね。お金に余裕がないので。とほほな話ですが。
スクール同様いろいろな企業が通信教育の教材を販売していますが、受講を決める際に注意していただきたいポイントは、良心的な会社を選ぶということです。
大手でもよく聞くのが、これいらないよー。という教材がセットされているパターン。ネット上でもいちばん多く寄せられている不満は、いらない電卓を買わされたという不満でした。セットで入ってくるのは仕方がないかもしれませんが、副教材として別売りで購入する場合は、なくてもいいと思います。
実際、資格の勉強をしても、現場とやることが違ったりすることは往々にしてあることで、と、いうか、たぶん180度違ったという話も聞きますので、教材はシンプルイズベスト。通信教育などは就職する前にさらっと基本を学ぶ場所だと思って、就職した後にまた一から勉強し直すというくらいの考えの方が逆にいいと私は思います。
とりあえず、通信講座をはじめて選ぶときはシンプルなものを選んでください。
教材を買ってみたものの、やっぱりできそうにないなと思ってしまうことだってあるかもしれません。最初にフルオプションで揃えるよりも、勉強しつつ必要なものを揃えていくという方が絶対おすすめです!
正直、働いてみるまで、何が必要になってくるかなども全然わからないと思いますので、そのとき必要になった知識をその都度勉強していく方がたぶん合理的だと思います。
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